旅路ノート

歴史と温泉宿が好きな女性会社員の旅日記

【ひとり旅】小浜温泉共同浴場「おたっしゃん湯」(2019年9月)

昨年の秋口に、 長崎~雲仙~島原を旅行したときのことをちょこちょこと記事にしています。

雲仙温泉「民芸モダンの宿 福田屋」に宿泊しまして、

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 チェックアウト後は路線バスで島原市から南島原市へ。

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 ぐるっと島原半島南半分ををまわり小浜温泉に泊まりました。

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 今回は小浜温泉「浜観ホテル」に宿泊した次の日に、小浜温泉共同浴場の脇浜温泉浴場通称「おたっしゃん湯」で朝風呂しまして、温泉街をお散歩したときのことを書いてみたいと思います。

 

 

路線バスでおたっしゃん湯へ

 

浜観ホテルで朝ごはんをいただいた後、ホテルに荷物は置いたまま、脇浜温泉浴場、通称「おたっしゃん湯」へ行ってみたいと思います。

旅行に出る前に読んでいたこちらの本、魚谷祐介氏著「侘寂温泉 西日本編」に掲載されていて、せっかく小浜温泉に行くので立ち寄ろうと思っていました。

 

浜観ホテルから、歩いても1キロくらいです。

 

バスの時間がちょうどよかったので、この日はまずホテル最寄りの小浜バスターミナルへ。口之津方面行きのバスに乗ります。

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最寄りのバス停は「小浜町体育館前」なのですが、うっかりして、ひとつ手前で降りてしまいました。さほど距離は変わらないので大丈夫。大通りから1本中の路地に入ります。朝の小浜温泉の住宅街、とても静かです。 

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看板が見えました。

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正式には「脇浜温泉浴場」ですが、通称の一風変わった「おたっしゃん湯」という名前は、創業者の奥様の姉妹の「たつ」さんのあだ名からだそうです。なんともほのぼのした由来ですね。

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到着したら券売機で券を購入します。このときは折しも増税直前で旧価格の150円でした。今は200円です。

受付のおじさんがいかにも観光客の私にも、前から知っているかのような眼差しとトーンで挨拶してくれたのを覚えています。

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脱衣所で一緒になったおばあちゃん。「あれー?(もうひとつサンダルがあるのに)、私たちだけだねー??あははは!!」って、これまた知り合いばりのテンションで話しかけてきてくれました。皆さん、ほんと垣根のない感じ(笑)。

おばあちゃんに声をかけたうえで、少々中を撮影させてもらいました。

1937年の創業当時から使われているという木製のロッカーです。渋くて重厚感がかっこいいですね。

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 シンプルでレトロな浴室内です。大きな窓から光が差して明るい!お湯は浴槽のタイルの色をうつして薄くグリーンがかって見えます。

写ってないですが椅子と洗面ボウルが備わっていました。

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ご覧のとおりアメニティはなく、洗顔フォームで体洗おうか・・なんて思っていたら、さっきのおばあちゃんがアメニティ一式を貸してくれました。 ありがとうございます!!

そしてお湯に浸かってみると、朝の体がシャキっとする、いい感じの熱めの温度です。自家源泉は90℃くらいあるらしく、お湯をためる時間で調節し、そのあとは常連さんたちが器用に調整しているそうです。泉質はナトリウム塩化物泉(弱アルカリ性高温泉)で、

お湯からあがった後も、体は温かいのに、肌はさっぱり、そんな感じのお湯でした。

 

ぼーっとしてたら洗顔フォームを浴室内に置いてきてしまい、それもおばあちゃんが脱衣所に持ってきてくれました。ありがとうございます・・もうアラフォーなのに、おばあちゃんに終始お世話してもらってしまった。情けない。昨日も南島原のおばあちゃんに車で送ってもらったし・・

それにしても何度か長崎県を訪れていますが、長崎の方はどこに行っても本当に本当に優しい人が多いですね。

と考えていて検索したら、とある生命保険会社の調査で、優しい人が多い都道府県ランキングで長崎(と宮崎)が1位になっていました。

 

ともあれ、おたっしゃん湯、いいお湯でした。令和の時代も素敵な風情をずっと残していってくださいね。

 

小浜温泉の街を散歩 

 

さて、バスで小浜バスターミナルへ戻ってきました。一度ホテルに戻り、荷物をまとめてチェックアウトし、そのまま大きい荷物だけ預かってもらいました。帰りのバスまでは時間がありますので、少し小浜温泉の街を歩いてみます。

 

「ほっとふっと105」にある蒸し釜。温泉の熱を利用して食材を蒸しあげます。 かごは有料で借りられます。30分200円かな。

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食材ごとの蒸し上がり時間の目安が書いてありますね。好きな食材持ち込んで蒸し釜、なかなか楽しそうですが、また今度に・・

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 日本一長い足湯、105mあります。

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 住宅街に入り、地面から湧いているという炭酸泉を見に行きました。

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 けっこうな勢いでボゴボゴと湧いています。近くの地面も地中から音がしていました。小浜温泉の湯は高温ですが、こちらはまったく異なり冷泉です。

草取りをしていたおばちゃんに東京から観光で、と言うと、炭酸泉のことや近くの家はサビがでて困ることなどを教えてくれました。

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大地の秘めたエネルギーが垣間見れる感じが面白いです。

 

もうちょっと歩きます。

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 上の川湧水に着きました。 こちらは、キリシタン史跡でもあります。

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禁教期、長崎のキリシタンたちが捕らえられ、雲仙地獄で処刑されてしまうのですが、その道のりの最期の休憩地だったそうです。

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さてさて、ちょっと一休みします。

「長崎クルス」を作っている小浜食糧のショップ、ボンパティ小浜店です。クルスといえば、鈴木信太郎画伯のシスターのイラストがアイコンになっていますが、グッズもたくさん売っていたので、お好きな方にはお勧めのお店です。

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 中のイートインスペースで、購入したおやつやドリンクがいただけます。

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 購入したワッフルをアイスコーヒーと一緒にいただきました♪

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昼食は「味処 湯処 よしちょう」で小浜ちゃんぽん

 ちょうど、11時になりました。帰りのバスの時間もふまえ、ここでランチにします。

 

訪れたのは、「味処 湯処 よしちょう」です。名の通り、1階は温泉施設になっています。

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 開店直後に入ったので1番乗りです。

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 小浜ちゃんぽん、お腹の余力的にミニ(660円)にしました。

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 具沢山で、とくに魚介がいろいろなのが嬉しいです。味の感想は、濃すぎないリンガーハット、といった感じでした。ごちそうさまでした♪

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 さて、いよいよ帰路につきます。

小浜バスターミナルから、諫早駅前行きのバスに乗り、途中の本諫早駅前で降ります。1か所寄りたいところがあります。


 本諫早駅からすぐの、諫早市立図書館です。

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こちらにコンスタンチノ・ドラードの像があります。天応遣欧少年使節団に同行した、活版印刷の祖となる人物です。

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像が見たかったのも少しありますが、実際は旅先の図書館に訪れ、地元民気分を味わってみたいというのが大きいのです。こちらの図書館には長崎の地域文化に関する本のコーナーもあり、長崎が好きなので興味深くしばらくいろいろ目を通してみました。

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さて、時間になりました。本諫早駅から一駅移動し、諫早駅へ向かいます。

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諫早駅で特急かもめに乗りかえ、東京へと帰ったのでした。小浜温泉では6月に世界三大花木のジャカランダが見ごろになるようなので、また訪れてみたいです。

 

 

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