旅路ノート

歴史と温泉宿が好きな女性会社員の旅日記

瀬見温泉 旅館ほてい屋にひとり泊(2022年)

5月の下旬に瀬見温泉山形県)・中山平温泉宮城県)と2泊する「陸羽東線 温泉ひとり旅」を企画し、出かけてきました。

 

1泊目の宿は、瀬見温泉「ほてい屋」さんです。全8室・板前さんの作るお料理やホスピタリティが良いという高評価で、以前から気になっていたお宿です。念願叶い、ついに泊まることができました。

実際泊まってみて、本当に料理が美味しい!温泉が気持ちよい!何よりもご主人・女将さん・スタッフの皆さんがめちゃくちゃ優しい! 期待の上を行く素敵すぎるお宿でした。

 

また、瀬見温泉は、義経一行が平泉を目指す道中で発見したという伝説が残っているのです。そんな歴史ロマンも感じられる温泉街にも心惹かれた次第です。

 

瀬見温泉のお寿司屋さん「庄内館」で昼食

東京方面から瀬見温泉へ公共交通でアクセスするとき、基本は山形新幹線新庄駅陸羽東線瀬見温泉駅というルートになります。

今回は自分的に気合の入った大型企画でしたので、えきねっと山形新幹線大宮~新庄間の割引きっぷ「お先にトクだ値」を旅行日の1か月前の日、朝4時起きで!入手してありました。※東北新幹線脱線の影響で事前受付ができなかったのです。

 

なのに旅行当日、JR在来線が大幅に遅れ、指定席をキープしていた山形新幹線に乗り遅れてしまいました。結局は東北新幹線古川駅経由で陸羽東線に乗り、宮城県側から瀬見温泉入りしたのでした。(大宮駅・古川駅で駅員さんに確認しての対応です)

 

13時50分ごろ、瀬見温泉駅に到着しました。

 

無人駅です。ワンマン電車なので、運転手さんに運賃または切符を渡して下車します。下車したのはわたし一人でした。

 

 

無人駅ですが、きちんと清掃され装飾が施されており、観光パンフレットなどもきれいに整理されていて、地域の方のぬくもりを感じられる素敵な駅でした。

 

 

 

 

さて、予定よりすっかり遅れてしまったのですが、昼食にしたいと思います。

 

 

温泉街のお寿司やさん、庄内館さんへ伺いました。準備中の札でしたが、大将が外にいる私に気づいてくれて、「大丈夫ですよ、どうぞ」と入れてくださいました。(本当に感謝しかありません。ありがとうございます!!) 

 

 

 

暑い日でしたので、生ビールをお願いしました。ゴクリ。朝から電車の遅延に振り回されて疲れたけど生き返る~。美味しいお漬物と佃煮をつけてくださいました。

 

ちらし寿司(梅)1300円をごはん軽めで作っていただきました。いろいろなネタが満載。どのお魚も新鮮でプリっと、またはしっとりと、めちゃくちゃ美味しかったです。

温泉街は飲食店が少なく、お昼抜きになってしまうところを、美味しい思い出ができて嬉しかったです。大将本当にありがとうございました。

 

チェックイン

庄内館さんの4~5軒隣が、本日の宿ほてい屋さん。

 

 

チェックインは15時です。

写真右手前のベージュ色の建物がお宿です。2階が入口で、1階は駐車場になっています。共同浴場せみの湯のとなりに契約駐車場もあるようです。

 

フロントでは優しいご主人に受付いただきました。

ほてい屋さんは楽天トラベルから予約することができますが、今回わたしは宿泊の約1か月前に電話で予約していました。そのときもご主人がご対応していただいたのですが、すごく感じが良く、予約確認の電話をくださった際には駅までの送迎を提案してくれるなど本当にお優しいご対応で癒されました。

 

ロビーはスッキリしていて、明るい雰囲気です。

 


今回のお部屋は、フロントからやお風呂へ最も近い101号室でした。

 

とっても清潔で明るいお部屋です。

 

お茶セットとお着き菓子は山形らしくラ・フランスのゴーフレットでした。

電気ポッドは保温もできるものです。空の冷蔵庫あり。テレビはSHARPでBS視聴可能でした。洗面台にドライヤーもあり。

 

洗面台にはハンドソープとペーパータオル、紙コップ、普通のコップ完備。部屋のドア横にタオル掛けがあり便利でした。その横の木のドアがお手洗い、洗浄機付きトイレできれいで快適です。

 

バスタオル、お宿のロゴ入りフェイスタオル、浴衣に歯ブラシ。基本的なアメニティはそろっています。

 

窓側にちょこんとある椅子とテーブルのおかげでとてもくつろげます。ここで家族に電話したり、景色を見つつ飲み物を飲んだりしていました。

 

眼前に小国川というすばらしい眺望です。この時は川のザーザーという音があまりしなかったのが不思議でした。寝るときも静かでよかったです。

 

時折、陸羽東線のかわいらしい2両編成が警笛を鳴らしながら過ぎていくのを見ることができました。本数が少ないのでシャッターチャンスは時刻表で確認を・・

 

夕食後に仲居さんたちがてきぱきと準備してくれるお布団。敷布団にしっかりと厚みがあるおかげで、熟睡できました。

 

フロント横にコカ・コーラのソフトドリンクの自販機があります。お値段はコンビニ価格ぐらいで、中にはお買い得なものもあり♪

売店もあり、お土産にぴったりなお菓子などが並んでいました。利用時間は午前7時30分から午後8時です。

 

 

ひのきの湯・みかげの湯

さて、いよいよ温泉へ。ほてい屋さんのお風呂「ひのきの湯」「みかげの湯」という二つの内湯になっています。男女交代が22時ごろ。深夜は12時まで、朝は5時から入浴できます。

チェックイン日は、先に「ひのきの湯」が女湯でした。

女将さんが、一番乗りですよ~と声をかけてくれました。女将さんもとても感じが良くてそして年下の私が言うのもおかしいかもしれませんが、大変可愛らしい方でほっこりします。

 

雰囲気の素敵なひのきの湯。入った瞬間熱めに感じるのですが、やがて慣れてくるとなんとも言えない心地よさ。。これが義経・弁慶ゆかりの瀬見温泉

 

 

 

常時ひたひたとオーバーフロー。体を沈めると贅沢にさらにお湯があふれていきます。あぁいいお湯だなぁ・・。

ちなみに泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉。源泉が66℃と高温なので加水しているそうです。浴槽内の温度を均一に保つため、一部循環しながらかけ流し(放流式)になっています。入浴後は肌がすべすべになりました。22時までに3回入浴できました。

 

もうひとつが「みかげの湯」

また違った趣です。23時代という時間帯の兼ね合いか、こちらのほうが温度がすこし低めに感じ、長く浸かっていられるように感じました。

いずれの浴室も洗い場が3つほどあり、バスアメニティは花王のシャンプー・コンディショナー・ボディソープが設置されていました。

 

脱衣所には、ドライヤー、くし・カミソリ、化粧水、男性用シェービングフォームなどもありました。

お部屋とお風呂が近かったので、他のお客さんのおられないタイミングを確認しつつのんびり快適に入浴できて幸せでした♪

 

瀬見温泉街を散歩

夕食まで時間もあるので少し外へ出てみます。

瀬見温泉源頼朝の追っ手かを逃れて平泉を目指していた義経一行が発見したという伝説があり、ゆかりのスポットが多数あります。

 

宿から徒歩10秒の湯前神社

 

弁慶によって発見された瀬見温泉の守り神が祀られています。奥には斎藤茂吉の歌碑があるとご主人にお聞きし、調べてみると「みちのくの瀬見のいでゆのあさあけに熊茸と
いふきのこ売りけり」という歌が記されているようでした。

 

 

亀若丸(義経の子)の産湯として使われていたという湯のモニュメント、飲泉ができます。

 

薬研湯(やげんのゆ)は、産気づいた北の方(義経正室)のために産湯を探し谷川を下っていた弁慶が、川辺に湯煙をみつけなぎなた(せみ丸)で岩を砕いたところ温泉が湧き出てきたとされているところです。

 

 

現在も温泉が湧き出ていますが、高温のため入浴はできないようです。冬は湯煙が立つのかな?

 

ほてい屋さんの隣は、共同浴場の「ふかし湯」です。内湯・露天風呂、名物のふかし湯、足湯があります。ふかし湯は湯気を体に当てる入浴方法で、全国的にも珍しいそう。外来入浴は12時から18時(訪問時)となっていました。

今回は宿のお風呂にゆっくり入りたかったので、利用に至りませんでしたが、次はチャレンジしてみようかな。

 

義経大橋」まで徒歩5分ほど。笛を吹く義経像と出会えました。

 

最上川の支流・小国川は、調べてみると、良質な藻によって育まれた献上魚が泳ぐ東北きってのアユの名川だそう。瀬見温泉、同じく最上町の赤倉温泉に逗留して釣りを楽しむ人も多いらしい。

 

 

 

ちょうど陸羽東線が走り抜けていきました。

30分ほどぶらぶらしてから宿へ戻りました。

 

夕食

 

お部屋に備え付けの案内には夕食は18時からとありますが、実際は17時40分ごろから仲居さんがお膳をてきぱきとセットしてくれます。

 

 

華やかな前菜にテンションが上がります・・!献立がないため、記録と推察にはなりますが、わらびのお浸し、豚の角煮と筍の煮物、お魚と野菜の和え物、たこわさびのようなピリ辛の一品。器も素敵ですよね。

 

目の前を流れる小国川で採れたカジカの唐揚げ、しっかり味がついてます。

 

 

豚の角煮。自分では上手に作れないから嬉しい♪

 

 

食前酒の果実酒

 

お刺身は四点盛り。海老、白身魚は2種類で、ひとつは昆布締めです。手前のサーモンは地元最上町で生産されている「ニジサクラ」

 

脂が程よくのっていて、とっても美味しかった!

 

日本酒のメニューはこちら。地元山形県の酒造さんのお酒がいろいろ。


酒田市の東北銘醸という酒造の初孫生をお願いしました。

 

ラベルに「マイルド&フルーティ」とあるように、まさしく優しくてふんわりした美味しいお酒でした!

 

わらびのお浸し、お出汁が美味しい。

 

焼き立てを持ってきていただいた、鮎の塩焼き。ほどよい塩気とほろ苦さでお酒に合います。

 

 

熱々の茶碗蒸し。

 

揚げたてを持ってきてくれる天ぷら。海老・白身魚・山菜。おろしと天つゆで。

山菜の天ぷらが衣が薄めで、スナック菓子のようにサックサク♪重たさとは無縁で美味しい!

 

厚切りカットが嬉しすぎる山形牛の陶板焼き。

 

焼き上がり!付属のたれをつけていただきます。めっちゃジューシーなお肉で、肉汁とお肉のうまみがあふれます・・♪お肉の脂で焼いた野菜もまた美味しい。

ちなみに食事スタート時に火をつけてもらったのですが、一回吹き消し、後半に焼きあがるように再度自分で再度火をつけたのでした・笑 好きなものは最後に食べたい貧乏性なもので・・笑 

 

 

もう一つの卓上コンロものは、海鮮鍋!海老・帆立・かに・さつまあげときのこや野菜の具沢山です。

 

魚介の旨みが溶け出した出汁が最高でした。

 

お吸い物ははまぐり。

 

ご飯は鶏五目みたいな感じの炊き込みご飯でした。お漬物はきゅうり、大根、人参。最初のセッティング時からご飯がありますが、そんなに冷めることなく美味しくいただけました。

 

デザートはフルーツののったプリンでした♪

 

約1時間で、テレビを観ながら気ままにお食事をいただけて最高でした・・。山菜が旬の時期でおひたしや天ぷらで堪能できて嬉しかったです。カジカやニジサクラなど地元産のお魚や鮎の塩焼きも美味しかったし、メインは山形牛も口福そのものでした。ほんとに、ごちそうさまでした!

 

お夜食にと、ゆかりのおにぎりとお漬物をいただきました。

 

夜に金曜ロードショーショーシャンクの空に」がやっていて、それを見ながらいただきました。傑作映画とおにぎりと温泉。このうえない最高の夜時間でした。

 

夜は男女交代後の温泉に浸かり、さて寝ようと就寝時に耳を澄ますと、かすかに窓の外に蛙たちの鳴き声が重なって聞こえてきて心地よかったです。

川沿いのお宿ではありますが、不思議とあまり水流の音は聞こえないんですよね。静かで爆睡してしまいました。

 

朝食

 

朝食は7時30分ごろからにしてもらいました。隣の102のお部屋に用意していただき、用意ができたと自室に直接声をかけてしらせてくれます。

わぁ。朝ご飯も品数たくさんだ!

 

サラダに玉子焼き

 

昆布の佃煮、おひたし、納豆、山菜?の炒め煮などなど。納豆のつぶが大きめで、食べ応えあります。納豆がカップじゃなくちゃんと混ぜてくれてある宿は優しい宿だ(個人基準笑)

 

浅漬けにヤクルト。日常では毎日ヤクルトを飲んでいるので旅先でもいただけるのがありがたいです。

 

しっとりした美味しい酒に、大根おろし、たらこ

 

お出汁がちょうどよい加減でしみている煮物

 

温泉玉子、もちもちで美味しい白ごはん、お味噌汁はなめこだったかな。

 

朝食が済むと、お部屋でどうぞ♪とインスタントコーヒー粉の入ったカップををいただきました。自室のポッドのお湯を入れ、のんびりいただけました。嬉しいなぁ♪

 

感想・その他

チェックアウトは10時。今回は平日の一人泊二食付きで税込み13400円ほど(お酒代は別・入湯税込み)となりました。お財布にもやさしい価格帯で本当に素晴らしい宿です・・。

帰りは、ご主人がご厚意で、近くのヤナ茶屋経由で駅まで送ってくださいました。(たまたまタイミング的に可能だったからだと思われます。すみません汗。本当にありがとうございました)。

お部屋食の美味しい食事。元気になれる温泉はもちろん、ご主人・女将さん・仲居さん・スタッフさんの温かさがとても印象深いです。

今回の宿泊記は、「やっぱりほてい屋さんの思い出は自分だけの秘密にしておこうかな」という気持ちが交錯しつつの作成でした笑。

けど、「行ってみようかな」という誰かの背中が押せたらいいなと公開した次第です。

ひとりまたは少人数で、のんびり・ほっこりしたいという方にすごくおすすめできる宿です。ぜひ、最新情報を確認のうえお出かけされてみてください!

 

 

ほてい屋

さて、このあとは、鳴子温泉へと向かいます。

また、続きを書きますね。

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

 

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